日本基督教団御殿場教会  United Church of Christ in Japan Gotenba church

説教

説教

タイトル :「あなたがたの所に戻ってくる
聖書   : ヨハネ14:15-24
年月日  : 2018-10-7 

15節「あなたがたは私を愛しているならば、私の掟を守る」とイエス様が言って
います。「私の掟」とは13:34で、イエス様が弟子達に与えた「新しい掟」。それは
「私があなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」と
言う「愛の掟」です。私達の周りには多くの人がいますが、ざっと思い浮かべて
みても、「互いに愛し合いなさい」と言う掟を守ることは、簡単ではないことが分か
ります。それなのにイエス様は「私を愛しているならば私の掟を守る」と断言して
います。なぜそういえるのでしょうか。
 受洗した時は「私を見つけてくださって、ありがとうございます」とイエス様に
感謝しましたが、信仰生活を続けていくうちに、「こんな所にまでイエス様の救いが
届いている」と日々、驚かされて、本当に自分がイエス様から愛されていることを
知るようになっていきます。そしてイエス様から愛されていることを実感すれ
ばするほど、私達はイエス様のことを、ますます真剣に愛するようになって
いきます。
そしてイエス様を本気で愛しているから、私達は「イエス様が喜んでくだ
さることをしたい」と願うようになります。もちろんイエス様が願っておられる
のは、「私達が互いに愛し合って生きること」です。
このようにして掟の通り「イエス様が愛してくださったように、互いに愛し
合う生涯」を、信仰者は生きて行きます。その時に、愛の掟を生きることができる
よう、イエス様が父なる神様にお願いして「別の弁護者を遣わす」と16節で言って
います。
「弁護者」と訳されている原語には「そばに呼び寄せる、助けを求める、励ます、
慰める」など多くの意味があります。その名詞形なので「援助者、弁護人、助け手、
慰める人」という意味になります。口語訳は「助け主」ですが、他に「慰め主」と
訳す場合もあります。「弁護者」としたのは、神様と弟子達の間をとりなす弁護者が
「イエス様と弟子達が一緒にいられるようにする」という意味合いからでしょう。
イエス様の弟子も、私達と同じ弱い人間です。いざとなると、イエス様から離れて
しまうかもしれない。そんな信仰の弱さ、肉の弱さをもつ弟子達や私達を忍耐強く
くりかえし慰め、とりなしては、イエス様と共に生きるように助けてくださる霊、
「弁護者」をイエス様は、与えてくださるのです。
17節で「弁護者」を「真理の霊」と言い換えています。神様の奥義を弟子達に
私達に知らせ、悟らせてくださる「真理の霊」。それは「聖霊」のことです。
「世間は聖霊が降っても、聖霊には無関心だから、聖霊を受けることが出来ない。
しかし弟子であるあなたがたは、聖霊を知っている(知ることになる)。そして聖霊は
あなたがたと共にいるだけでなく、あなたがたの内で生きて働き続ける」とイエス
様は言っています。
間もなくイエス様は十字架につけられ、地上の生涯を終えます。何もかも捨てて、
イエス様をメシアと信じ、イエス様を愛して、従ってきた弟子達。そのイエス様が
十字架で死んだ後、「自分達は見捨てられた」と弟子達が落ち込み、動揺することを
イエス様はご存知でした。だから今、イエス様は弟子達に明確に約束をしています。
「私はあなたがたをみなしご(孤児)にはしておかない。あなたがたの所に
戻ってくる」。
 「みなしご」と言う言葉は最近、聞きませんが、戦後は空襲などで親を亡くした
子供達が路上にあふれていました。彼らは「戦災孤児」と呼ばれ、アニメにもなった
「ホタルの墓」の兄妹のように、多くの孤児が見捨てられて、飢え死にしました。
「あなたがたを、そんな悲しく残酷な目には遭わせない。そのために私は戻って
くる」とイエス様は約束しています。イエス様が死ぬと、イエス様のこの世の体を
見ることはできなくなりますが、イエス様は復活の体で弟子達の前に現われるので、
弟子達は死に勝利した「復活のイエス様」の姿を、ハッキリ見ることになり
ます。
確かにイエス様は、十字架で死にますが、死んだままではない。死から復活して、
永遠の命で生き続けます。イエス様と弟子達は、愛によって1つに結ばれてい
るから、弟子達もまたイエス様と同じように「死を超えて生きる者」とされ
ます。
「神様は愛です」。そして愛は永遠です。だから「愛の掟」を守り、イエ
ス様を愛する者の内には永遠の愛が宿り、その愛と共に復活したイエス様も
宿ります。それだけでなくイエス様を愛し「愛の掟」を受け入れる信仰者は、
神様の愛の中、永遠の中、御父と御子の相互の交わりの中に迎えていただけ
るのです。
このことは、復活したイエス様が天に昇られた後、聖霊が弟子達に降ることで、
実現します。「弁護者」であり「真の霊」である聖霊が、イエス様の言葉を次々と、
信仰の中に実現させてくださるからです。そのことを20-21節は証言しています。
地上で日々、苦労し生活する私達ですが、聖霊を通して神様との交わりをリアルに
体験する時、私達はどんなに驚き、喜び、狂気乱舞することでしょう。恥も外聞も
なく大声で「聖書に書かれていることは真実だ」と叫び、神様を讃美するでしょう。
22節で、イスカリオテのユダとは別の弟子ユダが「イエス様が弟子達にご自分を
現わしてくださるのに、なぜ世間に対して、そうなさらないのか」イエス様に質問
しています。これも冷静に聞くと、おかしな質問です。イエス様はこれまで多くの
人々の前で、御言を語り、神様の御業を現わしてきました。でもイエス様の言葉や
御業を見聞きした人、全員がイエス様を信じて、イエス様の弟子になったわけでは
ありません。また弟子になっても、イエス様を裏切る者、イエス様を否定する者も
出てきます。信仰は神様の出来事であり、聖霊の賜物です。この聖霊を受取るのか、
それとも拒むのか。それによって、イエス様が現わした御業に立ち会っていても、
イエス様を信じる者と、そうでない者とに、ハッキリ分けられます。
聖霊を受取ったことで、イエス様を愛し、イエス様の言葉と掟を愛した弟子達は
強められて、イエス様の救いを宣べ伝えるため、世界各地に導かれていきました。
 私達も今は信仰者とされていますが、いつイエス様の言葉を無視する者になって、
我が道を行くようになるか分かりません。イエス様への信仰と愛に留まるか、否か。
私達はこの世にある限り、危なっかしく、苦難に遭うと、信仰が揺れてしまう弱い
者です。だから復活されたイエス様は天におられますが、弟子達に約束した通り、
私達にも言ってくださいます。
「あなたがたのところに戻ってくる。あなたがたを、みなしごにはして
おかない」。そして弁護者、真理の霊、つまり聖霊の働きを通して天におられる
イエス様が私達を見捨てられた孤児としないために、私達のところに戻って
きてくださいます。 2000年前、イエス様が弟子達と共に過ごし、弟子達に教え
ていた時よりも、聖霊によって、もっと身近に、復活のイエス様が、世界中の
信仰者1人1人の心の中に飛び込んで来て、いつでも、どこでも寄り添って
いてくださいます。
 聖霊が働くことで、地上の苦難の道を行く信仰者のところに、困難な生涯
を歩み続けている私達のところに、天におられるイエス様が戻って来られ、
私達と一緒に生きてくださって、インマヌエル(神、我らと共ににいます)が、
信仰者1人1人の内に、私達の内に、リアルに実現します。
聖霊の助けにより、2000年前、まるでイエス様が弟子達と顔と顔を突き合わせて
いた時のように、否、それ以上の近さで、私達はイエス様と向き合うことが赦され
ます。そしてイエス様ご自身から、親しく御言と御業の解き明かしを聴き、私達が
イエス様から、どれほど愛されているかを実感させられます。このことは、説教の
最初でお話したように、イエス様への愛を深めて行きます。聖霊によって私達は
愛の中で、イエス様と離れがたく、ますます1つになるよう、結ばれて行き
ます。すると23節でイエス様が言われた大胆な言葉が、私達に実現します。
  「私を愛する人は、私の言葉を守る。私の父はその人を愛され、
父と私とは、その人のところに行き、一緒に住む」。
 私達の生活には多くの苦難があります。私達は信仰者になっても、イスラエルの
民のように、不信仰なつぶやきを口にしてしまう。だから「弁護者」として聖霊が
私達の信仰を常に導き、支えます。それだけでなく、聖霊は、あばら屋みたいな
私達の中に入って来られて、大胆にも私達の体を、父なる神様とイエス様が
一緒に住む聖なる「神殿」とします。イエス様だけでなく、父なる神様まで、
私達のところに戻って来て、私達の中で一緒に住んでくださるのです。全て
が聖霊の働きです。
この奇跡を2000年前から、イエス様を愛するすべての信仰者、すべての教会が
体験してきたから、この聖なる体験の連鎖があったからこそ、イスラエルから遠く
離れた日本にも、そして御殿場にも、教会が生まれ、信仰者が生まれてきたのです。
そして聖霊に満たされた礼拝の場へと、父なる神様とイエス様が共に住んで
くださる私達が招かれ、今、この礼拝の場は、父、子、聖霊なる神様が共に
臨在しておられる聖なる「会見の幕屋」「臨在の幕屋」とされています。聖霊
によって私達は世にありながらも、父、子、聖霊なる神様と共に暮らして、歩んで
いるのです。

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